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シボレー・ボルト、空力特性に重点を置いた開発へ GMデザインチームが、次世代電気自動車の航続距離を最大限にするための空力特性を開拓
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ミシガン州ウォーレン-GMの空力実験用の風洞施設では、旋回する巨大な送風ファンが本格的な稼動を始めた。画期的なコンセプトカー、シボレー・ボルトの量産化を目指し、GMのデザイナーやエンジニア達が、空力特性を最適化するための活動を開始。シボレー・ボルトの量産化を最終的に決定するうえで、一定の航続距離の基準を満たすために空力特性を向上させることが特に重要なステップとなっているのである。
GMのデザインチームは現在、プラグインハイブリッドシステムであるEフレックスの開発を専門に行うスタジオで、エンジニアリングや空気力学の専門家、その他関連分野の科学者らと共に、空力特性の向上によるエネルギー効率をさらに高めたシボレー・ボルトの開発を進めている。
GMグローバルデザイン部門担当副社長、エド・ウェルバーンは、「自動車の種類にかかわらず、そのデザインをエネルギー効率の向上につなげることができる手段のひとつが、空力特性の向上だ。デザイナーと空気力学の専門家が連携することで、燃費や航続距離の向上だけでなく、美しく、個性的な車体形状を生み出すことができる。」と語った。
また、グローバル車両ライン・エグゼクティブ兼グローバル車両チーフエンジニアEフレックスシステム担当のフランク・ウェーバーは、「シボレー・ボルトの航続距離は、車体質量が重要な役割を持つ一般的な自動車とは対照的に、空力特性の向上が最も重要な鍵を握る。」と語った。
エアロダイナミクスの向上
一般的な自動車において、空気抵抗は消費されるエネルギーの約2割を占め、自動車の燃費に直接的な影響を与える。GMのデザイナーたちは彼らが持つ専門知識を活用し、GM車の燃費向上に取り組んできた。事実、GMは他の自動車メーカーよりも低燃費車を多く提供しており、その理由のひとつとして優れた自動車のデザインや、空力特性分野でのGMの開発能力の高さが挙げられる。
GMの空力実験施設は、ミシガン州ウォーレンに位置する同社のテクニカルセンター内にあり、同施設を中心に気流の影響を最適化するための実験・研究を行っている。燃費に加え、走行距離、排出ガス量、加速性能は、すべて耐風性能や抗力に影響される。また、ラジエーターやブレーキといった部品の冷却はもちろん、旋回性能、横風特性、方向安定性、直進安定性も同様に気流の影響を受ける。GMの空力実験施設では、こうした各特性に関するテストや開発も同時に行うことが可能である。
このような空力特性の開発は、まず3分の1の縮小モデルを用いて開始するが、この段階で基本形状や主要な特徴が定義される。アンダーボディやエンジンコンパートメントなども極めて詳細に再現されるほか、ラジエーターやエンジンフード下の冷却流路については計算流体力学モデルを用いて開発される。同時に各デザインにおける空力抵抗の測定値もコンピュータによって算出される。この後の開発は、フルスケールモデルでの実験へと進み、ボディ形状が細部まで定義され、風切り音なども最小限に抑えられる。そして開発プロセスの最終段階として、プロトタイプを用いた数値ベースの分析と実車テストによる検証を行うことになる。
「広範囲に渡る空力特性開発を重ねてきた結果、ボルトの抗力係数は当初のコンセプトカーと比較して30%も低減された。この道のりは決して容易ではなかったが、ボルトにとって不可欠な開発であった。」と、ウェルバーンは語った。
GMの空力実験施設:風洞設備
1970年代後半に建設されたGMの空力実験施設は、当時の燃料不足や米国の企業平均燃費(CAFÉ:Corporate Average Fuel Economy)基準の導入といった時代背景を反映したものであった。実験は数台の量産モデルを対象に1980年に開始、それが他の施設での風洞実験におけるベンチマークとなった。GMの北米市場向けモデルの開発はすべて、この実験施設が使われてきた。今日、同空力実験施設の実験研究には計算流体力学分析が補完的な役割を果たしており、これら未来のGM車の空力特性を向上させるための力強いツールとなっている。
風洞内の風速は、最大で時速120マイル(約192km/h)に達する。リアルタイムでのデータ取得およびディスプレイシステムにより、風力、モーメント、気流速度、風圧、温度、風騒音を測定する。
こうしたGMの風洞実験設備は、最も燃費に優れた車を創り出すうえで役立つだけでなく、レーシングマシンの開発にも役立てられている。また、アメリカズカップに出場するヨットやSunRaceに出場するソーラーカー、自転車競技、U.Sディエイブルド・スキーチーム(米国の身体障害者スキー団体)、カナダ・アルペンスキーチームなど、GMがスポンサーを務める数多くのチームもこの風洞実験施設を活用している。
GMの空力実験施設は、2008年8月で風洞実験を開始して26周年を迎える。同施設は北米初の本格的な自動車用風洞実験施設であり、自動車用実験を専門に行う施設としては、世界最大の風洞設備である。
GMと空力特性
GMにおける空力特性開発の歴史は、インダストリアルアートとして航空機を意識したデザインが注目を集めた1930年代まで遡る。1950年代および60 年代に入ると、GMは空気抵抗低減の分野にさらに力を注ぐようになる。だが1970年代、ガソリン不足という時代背景により、人々はより小型で燃費の良い自動車を求めるようになった。そして、空力特性という新しいトレンドが出現し、GMはこれまで培ってきた伝統や専門知識を活用し、低燃費のフルサイズトラックやミッドサイズセダンの開発、さらには航続距離を延ばした次世代電気自動車、シボレー・ボルトの開発に着手するようになっていったのである。
「我々は空力特性の開拓において新たなレベルに到達し、今まさにその中を進んでいる。プログラムチームのスタッフは全員が一丸となって燃費向上を目指し、未来の電気自動車の航続距離向上に取り組んでいる。」とウェルバーンは語った。
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